2020年10月31日(土)に谷川岳周辺の沢めぐり(マチガ沢、一ノ倉沢、幽ノ沢、芝倉沢)に行ってきました。
谷川岳ベースプラザ(=ロープウェイ乗り場がある建物)から出発するこのハイキング、道中終盤にロープを使う場所があるものの、坂道は少なくほぼ水平移動で絶景を見ることが出来るので初心者にもオススメです。
※今回ロープウェイには乗りませんが、この先の説明で「ロープウェー」と書いたり「ロープウェイ」と書いたりしています。全て元の表記通りに書いています。ウェーだったりウェイだったり、なぜか統一されていないんですよね…。
谷川岳の位置(ざっくり)
谷川岳へのアクセス方法
新幹線の場合
新幹線を使わない場合
バス(関越交通)の時刻表リンク
谷川岳・沢めぐりの地図
※登山の際は必ずきちんとした地図(山と高原地図など)を携帯しましょう。
- コースタイムは参考程度で見てください。
- ベースプラザにはトイレ有。
- ベースプラザから一ノ倉沢までは舗装された道、その先は舗装の無い登山道です。
- 芝倉沢出合手前に1ヶ所ロープを使う所があります(後述します)。
- 時間がある人は厳剛新道の「第1見晴台」まで行くと◎。ただし厳剛新道は気軽な感じではない本格的な登山道です。
今回の谷川岳・沢めぐりを振り返る
バス停を降りた所にある建物がベースプラザ6Fです。道路の方へ移動するとこのような案内板があるので、
案内の方向に道路を少し登ります。
マチガ沢まで1.7km、一ノ倉まで3.3km、幽ノ沢まで4.4km、芝倉沢まで6.6km。
西黒尾根登山口を通り過ぎて……
舗装された道をてくてく歩くこと35分。
迫力あるダイナミックな景色がドーンと目に飛び込んできます。(空は明るいですが、早朝のため日陰であたりが暗く写ってます……)
マチガ沢に到着。紅葉と雪のコラボレーションが素晴らしい。
その昔、マチガ沢の出合には3軒程宿があったらしく、畑や墓跡が残っています。清水峠をこえて越後から山道を夕暮れ時に疲れて下ってきた人が、このあたりで灯火を目にして「ああ、町が見える」と喜んで発した言葉がマチガ沢の由来と言われています。
すぐそばには厳剛新道の登山口が。
みなかみ町が出しているMAPによると、厳剛新道を1時間ほど登ったところに「第1見晴台」があり、そこからの景色も素敵なんだとか。ただ、厳剛新道は本格的な登山道。今回は普段登山をしない夫も一緒だったのでこちらはまたの機会にすることにしました。
次の一ノ倉沢へ移動します。道中の木々も色付いてきて、紅葉の森林浴が気持ち良い。
時々、東からチラチラ見える白毛門方面。白毛門にも雪が降ったようです。
前方に一ノ倉沢が見えるようになってきました。
一ノ倉沢に到着。目の前に広がる絶景。迫力ある岩壁にも感激ですし、紅葉の色鮮やかさにも感激ですし、ここまでほぼ平坦な舗装路で苦労も無く歩いてきたのでこんなに簡単にこの絶景を見ることができるなんて感激、です。
この岩壁の圧倒的迫力よ。
ここを登るクライマーがいるというのだからすごい。
次は幽ノ沢へ。その前に……これは一ノ倉沢にあった看板。写真だけ撮ってよく読んでいなかったのですが、
(幽ノ沢の)近くを探して見て下さい。小さな岩穴が見つかるかも?幽ノ沢より10m程先に行くと「ブナのしずく」という冷たい幽泉があります。
と書いてあるではありませんか。
岩穴もブナのしずくも見逃しちゃったなぁ。もしこれを見て行く人がいたら、「岩穴」と「ブナのしずく」を探してみてくださいね。
気持ちの良い紅葉の森林浴が続きます。一ノ倉沢までは人が居ましたがその先へ行く人は少なく静かなハイキングが楽しめます。
白毛門がよく見えるようになってきました。こちらの山肌の紅葉もすばらしい。白毛門がこんなに紅葉するとは知らなかったので、この予想外の紅葉風景は嬉しい。
幽ノ沢が見えてきました。
幽ノ沢も壮大ですが、一ノ倉沢に比べると柔らかい雰囲気があるなあ、と感じました。(岩壁を見て柔らかいというのは変なのかもしれませんが)
道沿いの岩壁には慰霊のプレートがたくさん。
谷川岳が死者数世界一のギネスを取ったことがあるのをご存知の方も多いと思います。登攀で命を落とすクライマーが多かったのです。
これは一ノ倉沢にあった説明ですが、
この岩場は世界でも最も登攀の困難な岩壁のひとつに数えられ(グレード6級)……
素晴らしい岩壁に惹きつけられたクライマーが多かったのでしょう。ただ世界でも最も登攀の困難な岩壁のひとつであることから、残念なことに事故も多く起こってしまった。
幽ノ沢を後にし、最終目的地の芝倉沢へ向かいます。
途中、「武能沢付近で崩壊有り。新道の利用をお勧めします」と出てきますが、武能沢は芝倉沢の先なのでこのまま進んで大丈夫です。
ところどころ東側がひらけると見える白毛門・笠ヶ岳方面。笠ヶ岳の山肌も秋の色。
前方にチラチラと岩壁が見えるようになってきました。あれが芝倉沢かな?
芝倉沢に近づいてきました。人がいない静寂の中に沢水の音が響き渡ってとても心地よい。
芝倉沢手前まで行くには1ヶ所ロープを使う場所があります。たいした高さではないので普段登山をする人なら何の問題も無いと思われますが、初心者さんだったり登山をしない人には大変かもしれない。
芝倉沢の下部はコンクリートで整備されていたのですが、そこには大きめの落石がゴロゴロと。
あの上から水が流れてきているんだね。
今日の沢めぐりはここまで。来た道を戻ります。
幽ノ沢に戻る頃には上空の雲が取れていました。
さらに一ノ沢へ戻ります。
こちらもすっかり雲が取れた一ノ倉沢。
一ノ倉沢はたくさんの人で賑わっていました。
一ノ倉沢で休憩をしていると、なにやら小さなバスが。
どうやらロープウェイ駅から電気バスでここまで運んでくれるようです。ただし定員が8名で、1時間に1本程度の運行……乗車するのはなかなか至難の業です。
マチガ沢まで戻ってきました。
谷川岳ベースプラザまで戻ってきました。今回はとても良いものを見ることができました。お疲れ様でした。
おわりに
谷川岳は何度も登っているのですが、このコースを歩いたのは今回が初めて。どうして今まで歩かなかったんだろう?というくらいに素晴らしい景色の連続でした。下から見上げる山も良いものですね。次は季節を変えてまた訪れたいと思います。