「ソーヤノ丸デッコ」。不思議な名前ですよね。山と高原地図には載っていない(2019年11月時点)ので、聞いた事がない人もいるかもしれません。
その名前を知ったのは「奥多摩登山詳細図(西編)」。
惣岳山の近くに小さく記載してあったのです。調べると富士山がよく見える好展望のピークで、それを知ってからは何度か足を運ぶようになりました。
山と高原地図に記載が無いせいか、あまり人が来ないという、非常に勿体ない(?)場所です。
ソーヤノ丸デッコは奥多摩湖バス停からサス沢山・惣岳山と登った先にあります。車がある人は月夜見第一駐車場から月夜見山経由でも行けます。
2019年11月21日、ソーヤノ丸デッコから紅葉の山々を見下ろすことが出来たら良いなぁ…という淡い期待を抱きつつ、奥多摩湖バス停に降り立ちました。
バス停に着いたら奥多摩湖に沿ってしばらく舗装路を歩きます。
奥多摩湖周辺の紅葉は丁度見頃。
ただ…台風の影響で、奥多摩湖の水は濁ったまま。
奥多摩湖バス停から登山口までは10〜15分くらいでしょうか。
登山口から先はいきなり急登が始まります。
これは台風の前からある倒木。絶妙なバランスでこの状態をキープしていますが、頭上には注意です。
サス沢山までは急登が多く感じられます。一旦緩やかな登りとなって急登が終わったかな?と思ってもまた急登が出てくるという具合です。
落葉している木が多かったものの、紅葉を楽しみながら歩くことが出来ました。
柵が見えてきたらサス沢山はすぐそこです。
サス沢山展望台から奥多摩湖を見ると、水の濁りが酷くてびっくり。
これは2019年5月のサス沢山展望台からの景色。こうやって比べてみると、2019年10月に日本を襲った台風19号の被害がいかに大きかったのか、よくわかります。
サス沢山から惣岳山に向かって歩き進めます。先ほどよりは急登が少なく感じますが、それでも時折出てくる急登に息が上がります。
紅葉も終盤、落葉の中を歩くカサカサという音が心地よい。
最後に急登が出てきて、そこを登り切ると惣岳山山頂に到着です。
惣岳山山頂は残念ながら展望はありません。
ここから御前山へ向かう人が多いのですが、ソーヤノ丸デッコへはこちらに進んで一旦下ります。
あんなに登ってきたのに勿体ない…と思うくらいにどんどん下ります。急な坂で、落葉で足元が滑りやすいのでご注意を。
綺麗なグラデーションの落葉を発見。
かなり下った後、この坂を登り切った先が…
ソーヤノ丸デッコです。
ソーヤノ丸デッコには「ソーヤノ丸デッコ」と書かれた標識はありません。あるのはこの「管理番号05-340」の標識のみ。標高はヤマレコによると1260mのようです。
とても狭い小ピークですが、展望は抜群です。
これは春のソーヤノ丸デッコ。この写真にも一応富士山は写っているのですが、霞みがすごくてよくわからないことになっています。
空がスッキリとして富士山がよく見える冬に来るのをオススメしたい場所です。冬の方が周りの木々も落葉して見通しがよくなりますし。ただ、この日も11月の終わりにしては霞んでいたのでくっきり富士山とはならず…。
この手前の、ソーヤノ丸デッコより低い山々がうまい具合に紅葉していればより一層綺麗な景色が見られるはず…と思って登ってきたのですが、残念ながら少し遅かったようで、紅葉は殆ど散ってしまったようで微かに残るのみでした。来年こそは良いタイミングを狙いたいものです。
ここから先、月夜見山を経由して三頭山まで行くことも出来るのですが、歩くのが遅いので無理せず奥多摩湖バス停まで戻りました。
下山後、奥多摩湖バス停すぐそばに「水と緑のふれあい館」があるのでそちらで食事を。ダムの近くに来たらダムカレーでしょう、ということで1日20食限定の「小河内ダムカレー」をいただきました。
この浮き橋の再現具合よ。
ちなみにカレーは辛口のみの提供と書いてあり、実際食べてみた感想としては、これはお子様は食べられないんじゃなかろうか…と思う位に辛かったです(笑)。
不思議な名前の「ソーヤノ丸デッコ」。名前の由来は何なのでしょうね?ググったのですがこれと言った答えにたどり着くことは出来ませんでした。もし由来を知っている方がいらっしゃいましたら、ぜひぜひ教えてくださいね。