丹沢界隈の南西に位置している大野山(723.1m)は富士山を眺めに行くなら最高の場所です。比較的なだらかな道はハイキングにピッタリ。たくさんの人が訪れる人気の山です。
2019/11/06、そんな大野山へ富士山を見に行ってきました。
簡易地図
今回は谷峨駅から山頂のピストンです。
大野山には御殿場線の山北駅側から登る方法と、同じく御殿場線の谷峨(やが)駅から登る方法があるのですが、谷峨駅側からの方が富士山を見ていられる時間が長いのでこちらを使うのが好きです。山北駅側から登ると、頂上まで富士山がお預けになってしまうのです。
谷峨駅から登山口まで
とういうことで、早朝の谷峨駅。
朝晩はぐっと冷え込むようになった11月のはじめ。 自動販売機の内側にも結露が。
登山口までは道標がいくつもあるので安心です。
薄暗い早朝に登山口まで歩いていると、山の間から光が漏れて薄明光線のように見えるという素敵な光景に出会いました。幸先の良いスタートに寒さで強張った顔の筋肉もほころびます。
谷峨駅側から登るのが好きだと言ったのですが、ひとつだけ嫌なところが。
大きな吊り橋を渡らなければいけないのですが、毎回ここがちょっぴり怖い。だって「10人以上乗るなよ?絶対乗るなよ?」って書いてあるんですもの。
頑丈な吊り橋だとは思うんです。それに人通りが少ないから10人以上になることなんてそうそう無いですし。それでもなんとなく怖いのです。ギシギシ揺れるし、高度感もあるし、まあまあ長いし。
え?怖くないって?またまた〜、強がらなくったっていいんですよ?
こう、なんていうんですかね…語彙力が無いので恥を忍んでこのワード使っちゃいますけど、「タマヒュン」感がものすごくあるんですよ。私は女ですけどなんだかヒュンとするんです。ヒュンって。って、私、何を言っているんだろう。
タマヒュンゾーン…もとい、吊り橋を渡きり、九十九折の車道をしばらく歩くと、民家の横にハイキングコースの入り口があります。隣は民家ですので、この道を入る時はお静かに。
樹林帯を行く
民家の脇を入ると小さな花が沢山咲いていました。もうすぐ冬に突入することもあって花が咲いているとは思ってもいなかったので嬉しい誤算。
ただ、花には全く詳しくなくて、なんという名前の花なのかわからずじまい。
しばらくの間樹林帯を進みます。
途中、車道に出るので少し進んで、
建物(トイレ)の脇からまた登山道に入ります。
静かな木漏れ日の樹林帯はいつだって気持ちが良いものです。
しばらくすると、また車道に。今度は車道を横切り、正面にある東屋の先へ進みます。
そうそう、大野山周辺にはいつからか所々に木彫りの人形が置いてあるようになりまして。
「大野山アウトドア冬フェスタ」というイベントが毎冬開催されているんですが、その際に「神奈川県チェーンソーアート競技大会」も同時開催されているんです。ですので、その作品が展示されているのだと予想されるのですが…真実は不明です。
獣除けの柵があるので、開けて先に進みます。開けたらキチンと閉めてね。
獣除けの柵を超えたあたりから樹林帯ではなくなり、富士山がよく見えるようになります。
このあたりにも沢山の花が。
カヤトの道を登り進め、
2つ目の獣除けの柵の前で振り返ると、
更に登り進めると、だんだんススキの多い道となります。
今日の富士山の積雪は、おかっぱ頭の前髪パッツンのよう。どっしりと雪をかぶった富士山も素敵ですが、前髪パッツン富士山は見ようと思っても見られるものではないので、これはこれで得した気分です。
ウサギさんの居る場所は、疲れていなくてもちょっと立ち止まって休憩したくなる、そんな場所です。
ウサギさん634m地点〜あずま屋〜頂上
さらに先へ。まきば館の山肌は紅葉が始まっていました。
以前、大野山の山頂周辺は県営牧場として利用されていました。そして、まきば館はふれあい牧場活動の拠点施設として存在していました。現在、県営牧場は閉鎖されてしまいましたが、まきば館は民間業者が借り受けて自動販売機とパネルが設置されているそうです。
県営牧場は無くなりましたが大野山に牧場が完全になくなってしまった訳ではなく、個人女性運営する「薫る野牧場」があります。観光牧場ではないので見学には予約が必要です。いつか見学してみたいという思いもあるのですが、普段は作業で忙しいだろうな、と思うと「1人で見学したいのですが」とはなかなか言えず。
横に富士山を見ながら進みます。穏やかに伸びる登山道は見るだけでウキウキした気持ちに。
少し進むとあずま屋があるのですが…
このあずま屋は頂上よりも富士山やその周りの景色を楽しめるので、ここでしばらくのんびりしてしまいます。
あずま屋でのんびりしたら、いよいよ山頂へ。山頂までは20分くらいです。
カヤトの道を歩き進めて、
反射板が出てきたら頂上はもうすぐです。
大野山山頂にて
大野山山頂。
ここにも木彫りの人形が。
山頂は広々としていて、どこに座ろうか迷うほど。レジャーシートを持ってきたなら好きな所に座りたい放題です。
トイレもあります。
これは丹沢湖に限ったことではないのですが、色々な川や湖の色がなかなか元に戻らないようです。先日、奥多摩へ行った際に地元の人から「台風から10日もすれば川の色は元に戻るものだが、今回はなかなか戻らない」とのお話を聞きました。今回の台風がどれほどのものだったかがよくわかります。
谷峨駅側に下山
富士山ともそろそろお別れです。
さっきから吊り橋のところだけ、ホント、何を言っているんでしょう、私…。