2021年10月28(木)に浅間山の紅葉を眺めに長野県/群馬県にある黒斑山(くろふやま 2,404m)〜蛇骨岳(じゃこつだけ 2,366m)〜仙人岳(せんにんだけ 2,319.7m)へ行ってきました。
実は去年も三段紅葉が見られたらイイなと思って黒斑山に足を運んだのですが、がっつりと雪が積もってしまい、思っていたのとは違う真っ白な景色を眺めて帰ってきました。その時のブログはこちらです。
ということで今回は去年のリベンジ。黒斑山だけでは時間があまるのでで蛇骨岳・仙人岳にも足をのばしてみました。
黒斑山の位置(ざっくり)
長野県と群馬県の境にある黒斑山は浅間山の外輪山の1つです。今回歩く蛇骨岳と仙人岳も浅間山の外輪山です。
アクセス方法
行き
- バスは基本通年運行しているので雪の季節でも黒斑山へ行くことが可能です。佐久平駅からJRバス関東の「佐久平駅・小諸駅〜きのこの森〜高峰高原線」に乗車し、高峰高原ホテル前バス停まで。下車したらすぐに登山口(車坂峠)です。
- 小諸駅からもバスに乗車できますが、佐久平駅から小海線を使って小諸駅まで移動することになるので、佐久平駅でバスに乗るのが良いと思います。バスは佐久平駅が始発なので座れる確率も高くなりますし。
佐久平駅から高峰高原ホテル前行きのバスは08:25発と13:22発の2本のみなので、登山に使える便は08:25発のみ。料金は去年と比べて少々値上がりして¥1,400です。
2021年11月19日時点の情報なので、お出かけの際は必ず最新の時刻表・料金を確認してください。
帰り
- 高峰高原ホテル前バス停から佐久平駅行きのバスに乗車するのですが、このバスはそのままバスタ新宿まで行くバスになるので事前に高速バスの予約をしてそのままバスで帰るも良し(交通費は安く済むが3時間くらいかかるし渋滞でさらに遅くなる事もある)、佐久平駅から新幹線で東京駅に帰るも良し(交通費は高くなるが1時間20〜30分で帰れる)。
- もし高速バスで帰る場合は「高速バスネット(予約サイト)」で事前に予約をしましょう。バスタ新宿には20:17着予定で運賃は¥3,000〜¥3,150です。新幹線で帰る場合、佐久平〜東京は¥5,930〜です。
- ただし、高速バスは渋滞にハマったら最悪です。今回高速バスで帰ったのですが、事故渋滞に2回ハマり、20:17着予定だったのにバスタに着いたのが23時過ぎでした。私は山に行くのに高速バスをよく使用しますが、ここまで運が悪かったのは初めてでした。安いので仕方ない部分ではありますが…。
- また、コロナの影響で高速バスが運休になる可能性があります。実際2020年の12月はこの高速バス便は運休でした。必ずHPで最新の情報を確認してくださいね。
今回のコース
※これはざっくり説明用です。登山の際は必ずきちんとした地図(山と高原地図等)を使用してください
高峰高原ホテル前バス停を降りたらそこが車坂峠(登山口)です。今回は表コースから登り、黒斑山〜蛇骨岳〜仙人岳と進み、帰りは中コースを使用します。
- 中コースの方が樹林帯の時間が長い=展望のきかない時間が多くなります。
- 表コースの終盤にある槍ヶ鞘は浅間山の展望が素晴らしいです。
高峰高原ホテルで日帰り入浴ができます
4〜11月は大人¥800・子供¥500、12〜3月は大人¥500・子供¥300で入浴できます。
参考:新宿からの交通費(IC使用)
行き
・新宿〜東京(電車):¥198
・東京〜佐久平(新幹線):¥6,460
・佐久平〜高峰高原ホテル前(バス):¥1,400
帰り
・高峰高原ホテル前〜バスタ新宿(バス):¥3,020
計:¥11,078
お役立ちリンク
・浅間山登山のご案内:小諸市HP(トレッキングマップや火口周辺警報も載っている)
・えきねっと(新幹線予約など)
※えきねっとはスマホアプリもあります。suica対応機種ならアプリでスマホを乗車券にできます(色々と登録が必要)。
・JRバス関東(佐久平駅・小諸駅〜きのこの森〜高峰高原線 及び 高速バス時刻表など)
・高速バスネット(高速バスの予約。ネット割引有)
山行記録
ということで、新幹線で佐久平駅まで移動して、バス3番乗り場から08:25発の高峰温泉行き(冬はアサマ2000スキー場行き)に乗り高峰高原ホテル前まで移動します。乗車時間は1時間ほど。
高峰高原ホテル前に着いたらまずはおトイレ。車坂峠の道路挟んで反対側を少し進むとトイレがあるのですが、この日は閉鎖。「高峰高原ホテルを使用してください」との張り紙があったのでホテルでトイレを借ります。1回100円。
ホテルに入るとロビーからは大雲海。これは良い日となりそう。
さて、トイレを済ませたらバス停まで戻り車坂峠を奥に進むと、
噴火警戒レベルについての注意書きが。
この日はレベル1だったので前掛山まで行くことが可能でした。前掛山にも行きたい気持ちはあるのですが、バス使用だとどうしても私の足では時間が足りないのですよね。いつかは高峰高原ホテルや高峰温泉に泊まってじっくり歩いてみたいものです。
注意書きの奥に表コースと中コースへの道があります。今回は表コースから登ります。表コースから行くと槍ヶ鞘からドーンと浅間山が見えるのがとても良いのです。
登りはじめてしばらくすると後方がひらけてきます。紅葉も終わりかけといったところでしょうか。もう少し早く来れればよかったかな。
何日か前に雪が降ったので、高度をあげていくにつれて残雪が。人の行き来も多い山なのでツルツルに踏み固まっていました。難儀している人もいたので(とくに下りで苦労している人を多く見かけました)降雪後は念のためチェーンスパイクを持っていた方が良いと思います。
右に見える大きなドラム缶のようなものは避難小屋。ここまでくれば槍ヶ鞘はもうすぐです。
避難小屋から少し登り進めると急に開けた場所に出ます。ここが槍ヶ鞘。ダイナミックな浅間山が目に飛び込んできて嬉しくなりテンションも上がります。到着の瞬間に歓声をあげている方も多くいらっしゃいました。
去年はここに着いたら真っ白だったので苦笑いでしたが、今回は三段紅葉リベンジ成功といっても良いのではないでしょうか。ただもうちょっと早く来た方が良かったかもなぁ…。
さて、次はトーミの頭を目指します。槍ヶ鞘からさらにひと登りして
岩を少し登るとトーミの頭です。
ここからの景色は最高。さえぎるものが無いので浅間山だけでなく仙人岳などの外輪山(写真左側)も見渡せます。見晴らしの良い場所なのでここでじっくり写真を撮る人や休憩する人も多いです。
浅間山も素敵なのですが、トーミの頭から見るこの外輪山の斜面がとても好きで黒斑山に来るたびにここばかり撮ってしまいます。
さて、トーミの頭から黒斑山へは一旦展望がきかなくなります。
火山の観測所(?)が出てきたら黒斑山は近いです。
トーミの頭から20分ほどで黒斑山に到着。
見晴らしはトーミの頭の方が良いですが、ここからも浅間山の勇姿を堪能することができます。ただし山頂はいつも混雑。この日も山頂は激混みだったのでこの写真を撮ったらすぐに次の蛇骨岳へ出発…。
登山は黒斑山までの人が多いので、この先はとたんに人が少なくなります。それでも黒斑山から蛇骨岳への序盤は雪も踏み固まっていて、日陰の場所が多いこともあってツルツルでした。
途中展望のきく場所に出ると、浅間山に雲が…。これは先行き怪しい感じになってきました。
「浅間山が隠れるなら途中で引き返そうかな。高峰高原ホテルでお風呂入ってラウンジでのんびりお茶しようかな。おやき食べようかな、ケーキにしようかな。」なんて思いはじめたりして。
そんな邪念を抱きながら30分ほど歩き、最後に岩をひと登りすると、
蛇骨岳に到着です。浅間山はすっかり雲の中…。これは高峰高原ホテルでゆっくりするプランに変更かな。
浅間山とは反対方向の嬬恋村方面。こちらも少しずつ紅葉が進んでいるようでした。
少し休憩したら帰るかな…などと思っていたら浅間山の雲が取れはじめ、また素晴らしい姿が見えるように。こうなってきたなら先に進まないと。奥へと続く仙人岳の稜線に心踊ります。
蛇骨岳から仙人岳への道のりは25分ほど。
ここをひと登りすれば山頂です。
仙人岳に到着。黒斑山よりも浅間山が近くなったので迫力が増し増しです。それにしても、浅間山って迫力あるんだけど、遠くから見るとしなやかでもあるんだよなぁ。
先程「トーミの頭から見る斜面が好きだ」と言ったのですが、今はその斜面の上にいるというわけです。
仙人岳からJバンド方面。この先も歩きたかったのですが、今回は仙人岳までと決めていたのとバスに乗り遅れたらとんでもないことになるのでここで引き返します。
蛇骨岳から仙人岳方面を見た時と、仙人岳から蛇骨岳方面を見た時では稜線の印象がずいぶん違うものですね。
気付けばトーミの頭方面は雲の中。
仙人岳〜トーミの頭まで来た道を戻り、その先にある分岐を中コースに進み下山。中コースは展望のある場所が少ないので黙々と下山します。
ぬかるんでいる場所も多かったので下山後は登山靴裏がドロドロに。このまま高速バスに乗るのは申し訳ないのでビジターセンターで泥を落とします。ビジターセンターの入り口には泥落とし用のたわしと水道があるのです。
少し時間があったのでビジターセンター内のカフェでカレーを食べることに。
この後高速バスで帰路につくのですが、アクセス方法の項目でも書いた通りバスは事故渋滞に2回巻き込まれて23時過ぎにバスタ新宿に到着。到着予定時刻は20:17だったのに…。とても良い山行だったけれど最後だけ災難だったなぁ。今回もお疲れ様でした。
おわりに
去年のリベンジ登山となった今回の山行。紅葉のピークは過ぎていたものの、それでも黄色く色付いていた浅間山とその外輪はとても綺麗でした。山は季節毎の楽しみ方があるのが良いですよね。紅葉の時期はあっという間に終わってしまうけれど、その儚さがあの感動につながるのかもしれない。
次回は紅葉の頃、天狗温泉から浅間山の下を歩いてみたいなぁ…などと考えている今日この頃です。