今日はあの山へ

関東から電車とバスで行く登山・ハイキング

関東から公共交通機関を使って北岳の登山口・広河原にアクセスする際のあれこれ

2022年6月28日(火)〜30(木)で山梨県南アルプス北岳(3,193m)へ行ってきました。

 

今回の北岳のブログは

北岳に公共交通機関でアクセスする際のあれこれについて書いた記事(本記事)

・山行記録・道中の写真など(別記事)

の2部構成でお送りしたいと思います。

 

山行記録・道中の写真などの記事はこちらです↓

anoyama.hateblo.jp

 


 

北岳に行く時、車があれば早出ができるので『1泊2日・北岳肩の小屋でテント泊』は簡単なのですが、公共交通機関を使うとなると、良いバスの時間が無かったりしてなかなかうまくいかないんですよね……。

 

2泊3日で行くことができれば1日の行動時間も短くなるし山をゆっくり楽しめるのですが(今回私は2泊3日で行きました)、3日も休み取れないよ〜っていう人も多いでしょうし……。

 

ということで、本記事では2022年度の山梨交通のバスのダイヤについてあれこれ書いていきたいと思います。

 

アクセス方法についてのあれこれ

アクセス方法

JR中央本線 甲府駅下車

甲府駅南口のバスターミナル1番のりばから山梨交通南アルプス登山バスに乗り、終点広河原で下車

 


まずは『南アルプス登山バス』の運行日を把握する

北岳の登山口である広河原に行くには甲府駅から出ている「南アルプス登山バス」に乗る必要があります。

yamanashikotsu.co.jp

 

2022年度の運行日はこんな感じ。

7月中旬〜8月中旬と土日祝は黄色の『休日・夏季用』ダイヤ。それ以外は水色の『平日用』ダイヤです。

 

2022年度の料金はこんな感じ。

2021年からSuicaPASMOでも支払いができるようになりました。

これに協力金¥300がプラスされます。協力金は現金払いです。

 


往路のバス(南アルプス登山バス 平日ダイヤの場合)

まずは平日ダイヤを見てみましょう。

甲府駅発の1番早いバスは09:05。広河原に着くのは10:58です。2時間近くバスに乗っていますので、広河原に到着後はトイレに行ったり準備したりするでしょうから、ここでは11:10に登り始めると仮定します

今年は大樺沢コースは通行止めなので、広河原から白根御池小屋を経由して草すべりコースで北岳肩の小屋まで行くとすると、コースタイムは5時間35分。コースタイム通りに歩いたとして到着が16:45。一般的に15時くらいにはテント場に着くようにしましょうと言われている中、これではちょっと遅い。

 

 

ですので、平日ダイヤで北岳に1泊2日で登りたいなら白根御池小屋に泊まると良いのかな、と。

1日目を白根御池小屋で1泊するとすると、コースタイムは2時間35分。11:10に登り始めてコースタイム通りに歩いたとすると13:45着です。これだと1日目は余裕がありますね。

2日目は白根御池小屋にテントを張ったまま北岳まで行き、白根御池に戻って撤収作業→広河原まで移動。白根御池小屋〜北岳肩の小屋〜北岳のコースタイムは3時間50分、北岳北岳肩の小屋〜白根御池小屋のコースタイムは2時間30分、白根御池小屋〜広河原のコースタイムは1時間50分。合計8時間10分です。

8時間10分の中に撤収にかかる時間が考慮されていないのと、最終バスを気にしないといけない(16:40です)のでかなり忙しいですが、これなら1泊2日で行って帰ってこれます。

 

 

ちなみに……。今回私はどうしても北岳肩の小屋でテントを張りたかったので、2泊3日で行きました。

1日目

白根御池小屋でテント泊。コースタイムは2時間35分

 

2日目

テントを撤収して北岳肩の小屋まで移動。コースタイムは3時間。

北岳肩の小屋でテントを張ったら身軽な状態で北岳に登頂。北岳肩の小屋〜北岳山頂の往復コースタイムは1時間30分。この日のコースタイムの合計は4時間30分

 

3日目

北岳肩の小屋付近でご来光を見てから撤収。広河原まで下山。コースタイムは3時間40分

3日も休み取れないよ、という声が聞こえてきそうです(申し訳ない……!)。でもこの行程だと1日の行動時間が短いので、山をゆっくり楽しめるのと、例えばテント泊初心者の方でも無理なくテント泊山行ができるという良さがあります。

(ただし北岳肩の小屋テント場は暴風の可能性があるのできちんとテントの設営が出来るようにしてからの方が良いでしょう)

 


往路のバス(南アルプス登山バス 休日・夏季用ダイヤの場合)

休日・夏季用ダイヤならどうでしょう?

甲府駅発の1番早いバスは04:35。広河原に着くのは06:28です。これなら北岳肩の小屋まで余裕を持っていけますが、時間が時間だけに甲府駅周辺で前泊しないとこのバスには乗れません。駅周辺のホテルで1泊できるお金に余裕のある方にはとてもおすすめのバスです。(昔は前日の終電で来て野宿している人もいましたが、これは迷惑にもなるのでお勧めできないです)

 

04:35の次の便、06:55だったらどうでしょう?

甲府駅06:55のバスに乗ると広河原に着くのは08:48です。コースタイム通り歩いた場合肩の小屋到着が15:00前になるので、こちらのバスでも良さそうです。

ただ、始発で出かけたとしても、このバスに間に合う人は限定的です。高尾駅05:15発の中央本線大月行き』に乗車できる人なら間に合います。最寄り駅が八王子や立川の人なら間に合います。調べたら三鷹も大丈夫でした。ただ吉祥寺の人は間に合わないです(三鷹と吉祥寺は1駅しか違わないのにかわいそう……)。ですので、間に合わない人の方が圧倒的に多いと思います。

 

06:55の次の便、09:05だったらどうでしょう?

これは平日ダイヤのところで書きましたが、1日目は白根御池小屋でテント泊し、2日目はテントを張ったまま白根御池小屋〜北岳をピストン。白根御池小屋に戻り撤収→広河原に下山とすれば1泊2日で行って帰ってこれます。でも2日目がなんだかせわしないのですよね……。

もしくは平日ダイヤの項目で説明した2泊3日を検討しても良いかもしれません。

 


救世主?特定日運行の「新宿発南アルプス登山者用直行バス」

甲府に前泊することなく公共交通機関で早朝の広河原に立つことが出来るバスの存在があります。それは山梨交通の「新宿発 南アルプス登山者用直行バス」です。

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2022年度は6/24〜10/28の毎週金曜日、7/5〜8/30の毎週火曜日、8/10(水)、9/22(木)に運行されます。

 

スケジュールは

新宿西口<22:00>→中央道双葉SA(休憩・買物可)<23:50〜00:10>→湧暇李の里 樹園(休憩)<02:25〜04:45>または天恵泉 白根桃源天笑閣<00:40〜05:00>→路線バス乗換→広河原06:13着予定

です。途中1回乗り換えがありますが、夜行で広河原まで連れて行ってもらえます。¥8,500(協力金込み)で最少催行人数は20人。

事前予約制で、キャンセルしたい場合はキャンセル料が発生します(7日前30%、前日40%、前日50%、当日100%)

 

電車+南アルプス登山バスだと

・新宿〜甲府 ¥2,310(あずさ未使用の場合)、¥3,890(あずさ使用の場合)

甲府〜広河原 ¥1,990+協力金¥300

=¥4,600〜¥6180

なので、金額としては少し高くなりますが、夜行バスの深夜料金のことを考えると¥8,500はそこまで高い値段ではないと個人的には思います。

 

余裕を持って予約すると悪天候時のキャンセルが痛く、逆にギリギリまで天気を見て決めて予約しようとすると満席になってる可能性が高いのが難点ですが、活用出来る方には有用なバスだと思います。

 


復路のバスの話:押さえておきたいポイント

次は帰りのバスの話です。

押さえておきたいポイントとしては「芦安(あしやす)駐車場」には日帰り入浴施設があるということです。ここでお風呂に入れると帰りの電車でニオイ迷惑野郎にならずに済みます。また、お昼の時間にはここで軽食を食べることができます

 

芦安の日帰り入浴施設ですが、規模はそれほど大きくありません。女性室の場合、洗面台は1つしかなくドライヤーも1つしか無いので、土日祝・ハイシーズンに利用する場合は時間に余裕を持った方が良いと思います。

 


復路のバス(南アルプス登山バス 平日ダイヤの場合)

まずは平日ダイヤを見てみましょう。

2時間〜2時間40分おきにバスが出ます。広河原10:00か12:00のバスに乗り芦安で降りるとお風呂と食事が出来て良いのではないでしょうか(個人の感想です)。

 


往路のバス(南アルプス登山バス 休日・夏季用ダイヤの場合)

続いて休日・夏季用ダイヤ。

こちらは1時間〜2時間40分おきにバスが出ています。

河原10:00、11:00、12:00のバスに乗り芦安で降りるとお風呂と食事が出来て良いのではないでしょうか(個人の感想です)。ただ休日のお風呂は混み合うことが予想されます。前述した通りドライヤーは1台しかないので順番待ちが発生することもあると思います。ですので時間に余裕を持った方が良いと思います。

 


 

以上、公共交通機関北岳の登山口・広河原行きのバスについて色々と書いてみました。

次回の記事ではいつもの山行記録・道中の写真などをアップしていきたいと思います。